

ボトックスってよく聞くようになったけど、何者なの?
という方へ向けて、ボトックスとはどういったものかざっくりと解説していきます。
ボトックス注射とは
ボツリヌス菌が産生する毒素(ボツリヌス・トキシン)で、神経から筋肉に伝わる情報をブロックして筋肉の緊張を弱める作用があります。
※ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので感染の心配はありません。
有名なのはシワ取り

気がつけば、眉間やおでこがデコボコしている。。
真顔でいる時も目尻や鼻筋にシワが刻まれている。。
という方も少なくはないと思います。
ボトックス注射をすることでシワを寄せるための表情筋の働きが弱くなるため、シワが寄りにくくなります。
注射後、効果が出ている期間は頑張ってシワを寄せようとしても寄らなくなるため、注射した箇所の気になるボコボコがなくなり、注射部位の表面が滑らかになります。
筋肉を動かすことによってできるシワは、何度も何度も繰り返しシワを寄せることで、徐々に深く刻まれていき、やがて簡単には消えなくなります。
ボトックスで「シワを寄せない期間」を多く作っていくことで、シワが刻まれるのを防ぐことができるのです。
このようにシワの『予防』ができるボトックスですが、すでにできてしまったシワを目立たなくすることも可能です。
また、場合によっては消せるかも...?
刻まれてから日が浅いシワなら消せるかも
私の経験談になります。
目が悪いこともあり、何年も前から「気が付けば眉間にシワを寄せている」状態でした。
ある日ふと鏡を見ると、無表情の状態でも眉間に2本のシワができており、よれたファンデが溝に溜まっている。。(泣)
焦って眉間ボトックスをしてもらったところ、刻まれてしまったはずのシワがなくなっており、発達した筋肉でデコボコしていた眉間の皮膚表面がつるっとなめらかに!
刻まれていた年月や筋肉の力の強さなども影響してくるためお約束はできないですが、刻まれてからそれほど年月が経っていなければ、シワを消せる可能性はあります。
ただしボトックスの効果が切れるとまたシワが寄るようになるため、定期的に注射をして予防するのが大切です!
ほとんどの治療にいえますが、永久的に効果があるわけではありません。
効果はシワ取りだけじゃない

注射をした箇所の筋肉が弱まる効果を利用し、美容医療では小顔・痩身・肩こりの軽減目的でも使われます。
また汗を止める目的や花粉症の症状緩和にも使われています。
長くなってしまうので、こちらの詳細はまた別に記事にしますね。
ちなみに健康医療の分野では、多汗症(重症なもの)・眼瞼けいれん(目の上がぴくぴく動く)などの治療にも使われています。
傷みは部位による
どこのクリニックも痛みに配慮し、よく見る採血や点滴などよりもはるかに細い針を使用して注射をするため、針を刺す傷みは少ないことがほとんどです。
ただ注射をする箇所によっては痛みを感じやすい場合もあります。
オプションで麻酔を使用できるクリニックが多いため、注射が苦手な方は麻酔の使用をおすすめします。
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痛みや麻酔についてはこちらの記事でお話しています。
施術自体は短時間でおわる

カウンセリングやお会計が終われば、あとはだいたい
①お部屋に案内 → ②麻酔やクーリング → ③注射開始 → ④止血・クーリング
の流れで終了します。
③の注射自体は、例えば眉間一か所のみだと十数秒で終わることも。
ワキやふくらはぎなど、広範囲への注射だと数分かかる場合もあります。
とはいえ意外とあっという間にできてしまう治療です。
ダウンタイムはほとんどなし
注射をした直後は、針を刺した箇所から血がにじんだり、赤くなったり、お薬の注入や腫れの影響で表面がポコポコと小さく盛り上がっていることがあります。
使用する針がとても細く穿刺部の傷がすぐにふさがるので、施術の直後からメイクで隠すことができます。
ポコポコとした盛り上がりは数時間~半日ほどで消えることがほとんどです。
ポコポコ自体出ない方もいます。
ごくまれに血が少し多めに出てしまった場合は内出血することもありますが、こちらもメイクで隠せることがほとんどですね。
注射したことを知人にばれたくない...という方は、注射をした当日は人と会う予定を作らない方がいいですが、翌日からはメイクをすればほとんど見た目でバレることはないと思います。
アフターケアによっては内出血が大きくなり、通常よりも長くダウンタイムが生じる可能性もあるので注意点も必ず確認しましょう。
効果の持続は3か月~6か月ほど
注射後数日~1週間で徐々に効果が出始めます。
(足など注射する部位によっては効果を感じるまでに1か月ほどかかる場合や、一度目の注射では効果を実感できない場合もあります。)
ほとんどの場合2か月ほどはしっかりと効いていることが多いです。
3か月目あたりから徐々に効果が切れ始め、個人差は大きいですが、6か月ほど効果が残る場合もあります。
繰り返し注射を行うことで筋肉そのものの働きが弱まり、持続期間が長くなったり、効果が長持ちするようになります。
ボトックス製剤の種類

ボトックスVISTA
アメリカのアラガン社製の製品で、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可があります。
2009年に厚生労働省にも認可されています。(厚生労働省の認可は眉間のみ)
「ボトックス」とは実はこのアラガン社が出しているボツリヌス・トキシンの商品名です。
ボトックス=商品名(ブランド名)
ボツリヌス・トキシン=成分名
リジェノックス(REGENOX)
リジェノックスは韓国製のボツリヌス・トキシンです。
KFDA(韓国食品医薬品安全庁)で認可され、安全性が認められていますが日本では未承認薬となります。
ほとんどのクリニックでは以上の2種類の製材を取り扱っています。
韓国製の方が安価です。
おわりに
ボトックスについてざっくりと解説をしました。
さまざまな効果・適応があるため、それぞれまた別の記事で解説していきます。
2020年11月7日改訂
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